読書:ベネディクト・アンダーソン グローバリゼーションを語る

ベネディクト・アンダーソン グローバリゼーションを語る

梅田望夫さんのブログで紹介されていて、自分の得意分野の本ではない事は分っていたが読んでみた。読んだという印の為にここに書いておきます。コンピューター、ビジネス、HowTo、小説、関連以外の本は普段全く読まないので、この本を読む為の事前知識が全くなく、読むのにかなり苦労しました。そんな自分が面白い意見だなと思った事を下記に列挙します。

  • グローバリゼーションとは情報格差がなくなる事である。(このようには本の中に書いてあったわけではありませんが、僕はこう読み取りました。)
  • 情報革命はインターネットによりもたらされたのではなく、印刷技術の発達、移動手段の発達、電信技術の発達などと共にもたらされ、現在はインターネットによりより情報が共有されている。 100年以上前から、何らかの方法で、情報は世界中で共有されている。
  • 日本人の定義とは?僕は今日まで、日本人の定義は日本国籍を持っている事と考えてきたが、これは法律の観点からの定義でしかない。文化の面からの定義や歴史の面からの定義をする人もいる。しかし、どれも正確であるとはいえない。アンダーソンは「国民(日本人)とはイメージとして心に描かれた想像の共同体である」と定義している。我々個人個人が自由に日本人の定義を思い描いているのである。(P113)
  • 質問10より:「マーケティングの技術、インターネットの技術によって、本当に一つのことだけしか興味の持てない人間が生みだされているのではないかと思います。」(P212)新聞などのメディアには、今現在興味のない情報なども載っていて、読者に新たな興味を生み出す可能生がある。しかし、現在のパーソナライズされた環境では、その可能性が低くなる。
  • 質問11より:今後も分離独立は続く。イギリス、ロシア、中国、インド、スペイン。
  • 質問12より:映像や写真より、文字の方が記憶として人の心に残る。僕は記憶力が弱いのでどんな事も覚え続けれないのであるが、昔見た映画より本の方が記憶に残っている。

この本は早稲田大学で行われた国際シンポジウムでの、アンダーソンの講義、著者の意見、そして講義での質疑応答が収録させている。その中でも、質疑応答が一番面白い。多くの事を気付かせてくれる。どうもありがとうございました。

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