2.5cm(an inch)は一年当り$789(9万7千円)の価値

最近、Blink という本を読み始めたのですがその中に出て来た数字。

アメリカの大企業のほとんどのトップ(CEO)は白人男性。その内のほとんどが高身長。白人だって背が高い人もいれば、低い人もいるのに。

多くの人のリーダーに対するイメージは基本的に白人、男性、高身長であり。人の中の潜在的なイメージと合致する人がリーダーとして選ばれやすいので、そのイメージと合致しない人がトップになるには何かずば抜けた能力が必要。人種、性別は良く言われている事柄であるが、身長でも気づかない内に差別されているらしい。

ビジネス上、高身長だと他人に良い印象を与えやすい。

アメリカのリサーチャーが調べたところ、身長が1インチ(2.5cm)高い人の給料は、1インチ低い人より、一年当り789ドル(9万7千円)より稼いでいるらしい(平均値)。もし4インチ(10cm)高ければ3156ドル(38万8千円)余分に稼いでいる事になる。一生の内40年働くとしたら、1インチの違いで31,560ドル、4インチの違いで126,240ドル(1千五百万円)違う。これって大きいよねー。

アメリカって能力や努力しだいで、アメリカンドリームを実現できる所ではあるが、能力や努力以外のものも人生に多大な影響を及ぼすようです。

Founders At Work (2) Hotmail

起業の秘訣: 考えている事を文章にしよう (起業の計画を明確にする為に自分でビジネスプランを書こう)

Founders at Work(Stories of Startups’ Early Days)
今回は第2章のSabeer Bhatia
(Cofounder)のHotmail起業の話の中から、彼が挙げる、ビジネスを始める上での重要な点を二つ(彼は4つ挙げていますが)。

  1. Make sure you write a business plan because it will crystallize your thoughts to communicate your ideas with somebody else: 自分でビジネスプランを書きなさい。その行為が、あなたの考えを、他人に説明でするよう、洗練します。
  2. Don’t try to change user behavior dramatically: ユーザーの行動様式を根本的に変えようと思わないように

第1のアドバイスに関して、特に、プランの中には下記の事が盛り込まれるべきだと

  • What the company is going to do: 何をする会社なのか
  • What problem it is going to solve: どんな問題を解決するのか
  • How big the market is: マーケットのサイズ
  • What the sources of revenue for the company are: どうやって収入を得るのか
  • What your exit strategy is for your investors: どうやって投資家に還元するのか
  • What amount of money is required: いくらのお金が必要か
  • How you are going to market it: どうやってマーケティングするのか
  • What kind of people you need: どんな人材が必要か
  • What the technology risks are, marketing risks, execution risks: どんなリスクがあるのか

第2のアドバイスに関しかれは下記のように続けています

  • If you are expecting people to dramatically change the way they do things, it’s not going to happen. Try to make it such that it’s a small change, yet an important one.: もしあなたが根本的に人々の行動様式を変えようとしているのであれば、それは実現できないでしょう。小さな変更だけれども、重要な事を変えるよう勤めるべきです。

ビジネスプランに限らず、考えている事を文章にするという行為は、考えを洗練する効果があると思います。多くのブロガーがこの為に文章を書いているのではないでしょうか?第2のアドバイスに関し、慣れ親しんだものを変える事はビジネスに限らず、どんなケースでも難しいものです。変更は小さく、しかしインパクトは大きくは、様々なケースにおいて重要ではないでしょうか?

今日まで、たった2章しか読んでいませんが、気づいた事を一つ。1章のMAX、2章のSabeerに共通する事として、共に頭が良さそうというのは横に置いといて、共にアメリカへの移民である事、共に会社を設立するに当たって良いパートナーがいた事が挙げられます。Googleのファウンダーの一人も移民ですし、アメリカのベンチャー事業は移民によって支えられているんだなーと。Bill Gateにも、Steven Jobsにも、Scott McNealyにも、Gordon Mooreにも殆ど全ての成功している企業のファウンダーには優秀なパートナーがいる。基礎となる人材が、成功への重要なポイントの1つだと確信しました。

Andy GroveとIntelの転機

やっとこさ、Andy Groveの本を読み終わった。その中で忘れる前に書いておきたい事が一つあります。Intelは1968年にRobert NoyceとGordon Mooreによって設立されました。現在、Intelはマイクロ・プロセッサーで有名であるが、起業した当時は半導体企業でメモリーを製造していました。1980年代前半、日本企業からの追い上げにあいIntelは瀕死の状態でした。このままメモリー事業を続けていても、製品の価格及び質の点で日本企業には勝てない事が見えていました。(当時Intel内では、プロセッサー事業は中核の事業ではありませんでした。)当時のCEO及びCOOであるGordonとAndyは会社の舵をどのように切るのか議論していました。Intelを売却すると言う選択肢もあっただろうし、彼らが当時のボードによって退任させられるという選択肢もあったと思います。彼らはこの危機を乗り越えるために、もし自分たちがCEO、COOから退任させられ、ボードが新しいCEO、COOを外部から連れて来た場合、新しいCEO、COOはどのように行動するだろうかを自分たち自身で考えました。その仮定にたって、導き出されたのが、Intelの中核事業をメモリー事業からプロセッサー事業に移行する事です。この移行は簡単なものではなく、Intelに関わる全ての人にとって厳しいものでした。この移行には多くのレイオフも含まれます。メモリーの開発及び製造と、プロセッサーの開発及び製造は違うものだからです。この移行以降、Intelの業績は回復し現在の地位を確立していきます。
多くの業績の悪い企業がCEOを入れ替える事によって、会社を立て直す事ができています。日本の例だと日産自動車、最近のアメリカの例ですとHP、ちょっと前の例ではIBM。何のしがらみのない能力の高いCEOが抜本的なアイデアで会社を立て直す例は数多くあります。Andy Groveがすごいのは自分自身でそれを実行してしまう事です。当時のAndyには社内に、多くのしがらみがあり、このアイデアに辿り着く事も難しかったでしょうし、実行する事は困難を極めたと思います。だからこそ最高の経営者として称えられているのだと思います。

(感想文) Dreaming in Code



Dreaming in Code: Two Dozen Programmers, Three Years, 4,732 Bugs, and One Quest for Transcendent Software: 昼休みを利用して、ランチを食べながら一ヶ月位かけて、この本を読んだ。一日10ページちょっと?内容はOSAFで開発されているChandlerを題材にソフトウエア開発の難しさについて書かれている。OSAFはLotus(Lotus123やLotus Notesで有名、今はIBMの一部)を設立した、Mitchell Kapperによって設立、運営されている。Chandlerとは、マルチプラットフォーム上で動作する次世代のPIMアプリケーション(カレンダー機能がメイン)である。OSAFでChandlerプロジェクトは2002年の春に始まったのであるが、5年後の今日現在、アプリケーションのバージョンは0.6である。現在のバージョンナンバーが、いかに新しいコンセプトのソフトウエアを最初から開発する事が難しいかを物語っている。この本の中に書かれている事は、多くのソフトウエア開発に従事している人たちが日々直面している、簡単には解決できない、ソフトウエア開発の難しさである。その難しさを文章で説明使用としている所に著者のチャレンジ精神を感じる。ソフトウエア開発に従事している人にはお勧めの本です。ソフトウエアを開発する上で重要な事は、プロダクトのビジョンは大きく持ち、ビジョンを達成する為のマイルストーンはなるべく小さく設定し、それぞれのゴールを達成しやすくする事がポイントであると思う。更に、早い段階から動作するプロダクトを作るのが開発をする上でのKEYである。

(感想文)年?経験?

再読:Startup:一日一章くらいづつ読んでやっと読み終わった。この本は何度読んでも面白い。でも、10年前、僕が20代前半か半ば頃に読んで、興奮した感覚は感じる事が出来なかった。あの時感じた興奮は”何かやってやろう”という気持ちを自分の中に起こした。結局何もやれなかったが、アメリカに来てソフトウエア・エンジニアになる事はできた。今読むと、すごく面白い本で終わってしまう。そう感じるのは、自分が年を取ったせいだろうか?10年間色々な経験をつんだせいだろうか?20代中頃のリスクを取る事を恐れなかった自分がなつかしい。

(感想文)2006年の一冊:The Kite Runner

去年(2006年)読んだ本で、私の中で、一番良かった本はThe Kite Runnerです。2005年の11月に渡辺千賀さんのBlog:On Off and Beyondでの紹介文を読み、なんとなく自分もこの本を読まないといけないような気がし、アマゾンで即買いました。しかし、400ページ程の本で、半年ほど本棚の飾りとなっていました。夏に、本を読み始めると、ストーリーが良いのに加え、アフガニスタンの文化および歴史を小説より学ぶ事ができ、小説に引き込まれて行きました。アフガニスタン二の歴史は現在平和な日本やアメリカに比べると特殊で、興味深いものがあります。アフガニスタンの少年の心が上手に本に描かれていたのが良かったのかな?主人公が、主人公の父と供にアメリカに移民するシーンでは、自分もアメリカに来た当初の苦労(主人公の父の苦労に比べれば大した事はないですが)と重ねて読んでいる自分がいて、より小説の中に引き込まれて行きました。主人公が、過去を清算する為にアフガニスタンに戻るシーンになると、主人公の過去に対峙する強い心に、こころをゆり動かされました。小説の最後は、Peet’s Coffee & Teaの席で読んだのですが、周りに店員や他のお客さんがいるのにも関わらず、自然と涙が出て来ました(すぐにお店を出てしまいました)。この本は本当にお勧めです。

(感想文)再読:Startup: A Silicon Valley Adventure

以前のBlogで10年以上前に受けた本(シリコンバレー・アドベンチャー―ペン・コンピュータに賭けたぼくたちの会社創造ゲームStartup: A Silicon Valley Adventure))の印象を思い出して書こうとしたが、あまりにも前過ぎてその時受けた印象を殆ど思い出せなかった。この機会に本を再読する事にした。これで3度目、日本語訳を1度、オリジナルのものを2度。3章まで読み終わったが、特に前半は会社を立ち上げた時の話で、どのようにアイデアが浮かんだのか、どのようにVCからファーストラウンドの投資を受けたのか、どのように立ち上げメンバーを採用したのか、どのようにプロトタイプを開発したのか、など、特にエキサイティングな話が盛り沢山。自分は、何度か社員数が20名から100名弱のベンチャーでは働いた事があるが、会社の立ち上げには参加した経験がない。自分の人生一度は会社の立ち上げに参加してみたい。この本は何度読んでも興奮させられる。
(写真はコンコールド・マサチューセッツのダウンタウンの風景です。今日は一月なのに温かかった。)

(感想文) iWoz

iWozを今日の昼休みに読み終わりました。感想を一言。この本は「エンジニアによる 、エンジニアのための、エンジニアについて」書かれた本だと思います。世界を変える程のエンジニアになりたいという夢を持っている人にはお勧めです。

(感想文)闘うプログラマー

iWozを読んでいて思い出したのが「闘うプログラマー」。この本はウインドズNTを開発した人達の話です。この本を読んだのは、社会人になりたての頃で、強烈にデビッド・カトラーのようなスーパー・エンジニアに憧れを持った事が思い出されます。この本もiWoz同様エンジニア中心に描かれていて、自分のエンジニア魂をくすぐられました。この頃、アメリカに行って、本のような職場でソフトウエア・エンジニアとして働いてみたいなーーーーって思っていました。この時点では非現実な夢でした。この本に出会わなかったら、今アメリカにいないかも。。。。

(感想文)iWoz: Appleを起業した人の話

最近はAppleを起業したSteve Wozniakの話(iWoz: From Computer Geek to Cult Icon: How I Invented the Personal Computer, Co-Founded Apple, and Had Fun Doing It)を読んでいます。彼は世界で一番最初にパーソナル・コンピューター開発した人です。どのような能力・経験・時代背景があってWozniakがApple IIを開発する事ができたのか、さらにAppleを企業する事ができたのか、大変興味を持って読んでいます。この本は他のビジネスブックと違い、彼のエンジニアリングの部分にフォーカスが当たっているので、言葉では言い表せないのですが、何か”おもしろい”と思いながら読み進める事ができます。ビジネスサイドの人からはつまらないのかもしれませんが。この本の話のように、70年代後半から90年代前半のコンピューター関連の話にはいつも引きこまれてしまいます。