パラダイス鎖国 忘れられた大国・日本を読み終えた。このエントリーは自分の為のメモとして。
メモ1(ページ044辺り)
ハードウエア産業における2つのグローバル化公式
- 数の多いほうが勝ち
- グローバルブランドの確立と維持
ハードウエアの生産にはソフトウエアと違いコストがかかる。数を作れば作るほど一台当たりのコストが安くなる。そこに競争力が生まれる。ブランド力があれば少しくらい高くても買ってもらえる。この二つはソフトウエア及びインターネットビジネスにも当てはまる。ソフト及びネットビジネスは、コストは数に限らず、限りなく一定である。ソフトウエアであれば、お客さんに納品するコストは、CD一枚?送料?ダウンロードの為のホスティング代?ネットビジネスであれば、ウエブ・ホスティング代?ハードと比較すると限りなくゼロに近い。しかし、ニッチなものを除き、基本的にはマーケットシェアを取った1つ・2つの企業しか生き残れないので、ソフト・ネットビジネスでも、1の数は大事である。2は基本的にどんなビジネスにも当てはまると思う。お客さんはブランド力のある企業から商品を買いたいものである。ブランド力は信頼と言う言葉と置き換える事ができると思う。
メモ2(ページ056辺り)
高度成長期の日本企業は、欧米の技術を学んで自社開発し、高品質・低コストの製品を作り、先進国に輸出していた。しかし最近はそれをしない。(<-本の中に直接はこうは書いてない。自分の意見込み)
ソフトウエア・ネットビジネスに関してこれをしないのは、そうする事が難しいからではないかと考える。ハードウエアに関しては、韓国、台湾、中国からより高品質で低価格な商品がでて来る。しかし、インド・中国から低価格で高品質なソフトウエア・ネットビジネスが出て来たとは聞いた事がない。ソフトを開発する為の人員はインド・中国から供給されているが。日本も同様、ソフトウエア・インターネット関連ビジネスに関してはこうする事が難しいのではないか?たとえばオラクルより2倍速いデーターベースをオラクルの半額で売るなんてのはかなり難しい(殆ど無理?)。
メモ3 (ページ123辺り) メモ1の2つの公式は今の時代にあわなくなっている。そこで著者は下記のアプローチを提案している。
「試行錯誤戦略 (けもの道戦略)」
日々、試行錯誤して生きて行くというのもありかもと思えるが、絶えず試行錯誤するのも辛い時もあると思う。そこで、似てるけど、ちょっと違う僕の提案。イノベーションを生み出すために、Googleには「20%ルール」がある(Wikipedia: Google Innovation Time Off)。Yahoo!には「HackDay」がある(Wikipedia: Hack Day)。エンジニアは、絶えずイノベーションを起こそうと行動しているのではなく、普段は自分がやらなければならないことをやり、Googleの場合は20%を何か違う物に費やす時間があり、Yahoo!では、みんなで集まってHack(イノベート)する日があるのである。絶えずイノベーションを起こす事が仕事という人もいるとは思うが。この方法を個人に当てはめると、自分のプライベートの時間の20%を何か新しいものに費やすとか、月に一日、個人Hackの日を設定するなどして、新しい事を始めたり、学んだり、作ったり、考えたり、何か行動する時間を作ったりするのも、一つの手だと思う。
海部さんを見習って、この戦略にコピーを考えた。「個人イノベーション・タイム・オフ戦略」、「個人ハック・デイ戦略」。ちょっと今一だなー。